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2005のNZ記

※その1・・象が踏んだら、ワシぁつぶれちゃう('05/1/11)

 やっとここに書く気持ちになった。もうマタウラに着いて1週間以上も経つのだが、今日までよろずやオッカァが居たので、忙しかったのだ。なにせオッカァは横に大きいので、動き回るたびに逃げ惑わなければならない。油断していると踏みつぶされかねない。象が踏んでも壊れない筆入れだって我が家では安心できないのだ。
 来る途中、シンガポールで乗り換えをしたのだが、オッカァがセキュリティーチェックのゲートをくぐると、ブザー音。すると女性警備員が不審なものを発見。オッカァのジーパンの中に手を突っ込み、へその下あたりの何かを探したのである。オッカァのたんまりと脂肪がたまった下腹部はかなり不審なものだったのだ。もちろん探知機は「ブー」とは鳴らず、「ぼよよ〜ん」と、鳴ったとか。
 と、このように好き放題に書いても、オッカァは今頃空の上、もう踏まれる心配はない。ダイジョウビなのだ。
 さて、明日からはいよいよ釣りに行く。このところ大雨が続いたせいで本流は濁流が流れている。どこかの支流をのんびりと歩いてこよう。日本では禁漁以来、家の中で竿作りの手作業ばかりやっていたので、そうとうに足がなまっているはず。まずは筋力復活からやり直しだ。


※その2・・・今年も夏がきましたよ('05/1/21)

 このところマタウラは増水続きだったのだが、やっとこ水が引いた。さて本流のブラウンをと朝起きて時計をみると9時半。れれ?早起きしたと思ったら遅ぇでやんの。そうか、夕べは2時頃までベットの中で本読みしてしまったのだった。ちょっと段取り間違えてしまったなぁ。
 しょうがない、こうなったらのんびりと、本読みの続きでもすっか。
 コーヒー、それにトースト、トマト、アプリコットなどとりあえず有りあわせを食いながら外を見ると、天気が良くて風も無し。う〜む、こりゃ本など読むのには勿体ない日じゃわい(昨夜は戦国時代物の小説を読んだのだ)。
そゆわけで、そそくさとマタウラの隣の川の上流部に出かけてきました。どんどん気温が上がり、ライズが始まりやした。こうなったら夏の釣り。毛針はセミとお思いでしょうが、ワシぁゴム製品を使うのれす。ゴムのボディにゴムの足、そうチェ〜ルノちゃ〜ん(ふ〜じこちゃ〜んの仲間)です。
 なにが美味しいのか、夏になるとよく食うんですよねぇ、ほれこの通り。

  その3/・・・雨のマタウラはやることにゃいのねん('05/2/11)

 今日は朝から雨。シトシトと降り続いている。このところ、ずーっと晴れ続きで、川は減水しすぎていた。釣り師にとっては良い雨であろう。こういう日は家で本読み。
 そういうわけで、読んでいたのは椎名誠の「かつおぶしの時代なのだ」なのだ。この本は、身内の旅行屋トラウトギリーのお客さんが釣り旅の最中に冷やかしにやって来て置いていってくれたものである。
 それを読んでるうちに唐突に書きたくなった。シイナ風に怒濤のごとく文章を書いてしまうのである。なにごとにも影響されやすいタチのワシは文体も真似しちゃうのである。   
  とはいっても、ほんとはフツーに書いても、どことなく似てる風になってしまうのだ。パソコンが流行る前のワープロ時代に書き始めたフツウーの人たちの文章は、なぜかみんなシイナ風になってしまうのだ。
 といってるうちに、腹がグーと鳴った。昼である。朝作っておいた、おにぎりを食う。具はオカカ。かつおぶしである。なんと因縁深きこと、読んでいた本のタイトルのままではないか。もしかすると椎名誠はワシの兄ではなかろうか。そうだきっとそうだ。どちらかの親が悪いことをしてワシらのどちらかが隠し子であるに違いない。よし、帰国したらさっそく兄弟のちぎりをやろう。
 それにしても、大切なかつおぶしをエイと奮発しておにぎりの真ん中にいれた甲斐があろうというものだ。美味いぞかつおぶし、えらいぞかつおぶしなのだ。ここマタウラ村ではかつおぶしは手に入らないのだ。これは、都会、クライストチャーチに住む佐藤さんが、釣りに来るときに持ってきてくれた貴重品なのだ。ブラウントラウトで有名なこの川を訪れる日本人は多いので、スーパーには日本食が少しは置いてあるが、かつおぶしは無い。絶対にないったらないのだ。梅干しもない。おにぎりの定番の具はにゃいのね〜ったらないのである。その希少なオカカ入りおにぎりを三個も食う贅沢。神よ許したまえ。贅沢はス敵だ。
 おにぎりを食い終わると、三時の一服タイムまでする事がないので、また本を読む。でも三時になる前に読み終わってしまった。期待していたほど面白い本ではなかったのである。シイナ君との兄弟のちぎりは結ばないことにしよう。初期のころの本はとっても面白かったのになぁ。
 ボブディランが後年に音楽作りを止めた理由を「魔法が切れたんだ」と言ったそうだ。
人並みはずれた才能を持った人のみが感じる悩みである。ワシぁ最初から魔力などないので気楽でいいな。(でも、ワシの作る定番ロッドに魔王という意味のルーシファーというのが有るのをご存じか?) さて、三時のコーヒーを飲むと、あとは夕飯をどうするか。釣り以外に何もすることが無いこの村では、雨の日はノム、ウツ、クウしかない。ん?補足説明?クウは食う。ウツはパソコンのキーを打つ。ノムはあ〜た、エエですよ。うまいワイン、それにビール、てんこ盛りなんす。うー、クソ、こう書いているうちにまたもや、ムラムラとその気になってしまったではないですか、ックーゥ、もうたまんねぇ。
「・・・・」この点々は冷蔵庫に向かう足音のつもり。床はじゅうたんなので、具体的音が出ないのだ。「ブシィッ!」この音は説明不要ですね。そして、「プファー!」と爆裂音。はやくも始まる今宵の祝宴。飲むはサウザンマン御用達のスパイツ。グビグビッとやった後は親指を立て、「グッドオンニュー」と渋い声で言わなければならないのである。
 あとはもう怒濤の泡立つ白波もろともに喉の奥にザザザーン、ドドドーンと流し込むと、あっという間に数本の空き瓶がその辺に転がるはずである。330tしか入ってないので、本当にあっという間にそうなるのだ。ほれ、このとおり、数行書くうちに一本が空である。プシッ!(二本目)なのだ。
と飲んでいくと、日本なら当然最後にラーメンが食いたくなりますが、無いんですなぁこれも。オーストラリア製のインスタントラーメンはあるけれど、いくら飲んだくれてもまずいものはまずい。酔っぱらって飲み屋のオババもきれいに見えるのとは訳がちゃうくらいまずいのである。責任者出てこーい!(お、いよいよシイナ風でありますな、もう兄弟じゃないけれど)
 よし、そいじゃひとつ、作ったろじゃないかい、ラーメン。
 麺はスパゲッチィー。スープは鳥モツも煮込んだ醤油味でいこう。美味そうでもあるけれど、ちょっと怖いかな?という雰囲気をわずかに、いや、大いに引きずったマタウラ風ラーメン列伝である。
 と、しばらくして・・・
 いや、意外に美味かった。しかし、美味いにはうまいのだが、なにかこう、ラーメンではないのであった。どちらかというと、ウドン。麺がやはりズルリンとした重さがあり、味もラーメンとは違うのであった。こってり味のかしわウドンといった感であるな。次回はウドンとして取り扱おう。

 そういうわけで、本日は一度も竿を振らないまま一日が終わる。このあとワインをチビリチビリとやり、風呂上がりにまたビールを飲んでいよいよ寝るだけだ。
 明日は良い釣り日よりになればいいな。